【占い基礎知識】四大元素とは

四大元素とは

この世の万物は「火」「土(地)」「風(空気/気)」「水」の4つの元素(エレメント)から構成されるとする西洋の概念・思想。古代中国やインドの五大元素に対して、おもに古代ローマ、イスラム世界および18~19世紀のヨーロッパで支持された。

四元素は化学の元素と異なって物質ではなく、物質の状態や様式などそのものを構成する原理のことを指す。古代ギリシャの自然派哲学者エンペドクレスによって提唱され、プラトンやアリストテレスといった哲学者たちに受け継がれ発展、医学、哲学、錬金術、占星術、オカルトに大きな影響を与えながら、西洋世界で主流を占める物質観となった。

なかでもヨーロッパの錬金術師たちは錬金術と占星術を深く結び付け、四元素と黄道十二宮は対応関係を生み出した。

四大元素の基本性質

火(直感/主観的/熱)↔風(思考/客観的/冷)
↕          ×           ↕
地(感覚/客観的/乾)↔水(感情/主観的/湿)

四元素には互いに影響し循環する現象(プラトンの輪)が存在している。とえば「火」は凝結して「気(風)」になり、「気」は液化して「水」になり、「水」は固化して「土(地)」になり、「土(地)」は昇華して「火」になるといった具合。この変化は逆方向にも行われる。

さらに、各元素にはそれぞれ「熱・冷」「乾・湿」という二対の相反する組み合わせからなる基本性質が存在している。たとえば火は「熱+乾」、風(空気)は「熱+湿」、水は「冷+湿」、土は「冷・乾」という性質から成り立つとされる。また各元素はそれぞれの基本性質によって生じる二次性質を持つとされる。

また心理学者のカール・ユングはこの四元素を参考に人間の心的機能を4つに分類し、火=直感、地=感覚、風=思考、水=感覚とした。

四大元素「火」

四大元素のうち「火」の特徴は、「熱、力、光、方向性、モチベーション」など。ほかの3元素より希薄で軽い元素で、自然な状態ではすべての元素の上に位置する。上昇するという特徴がある。基本性質は「熱+乾」で、物質に「明るさ、軽さ、多孔性」という二次性質を与えられる。その熱によって物質の生長を可能にし、土と水の冷たさや重さの影響を軽減させる。火は水を活性させ、水によって鎮静させられる。

【性質】熱+乾 主観的 上昇↑
【心的機能】直観
【価値観】情熱=精神
【エネルギー】アクティブ
【色】赤・オレンジ
【対応する季節】夏
【対応する惑星】太陽・火星
【対応する12星座】牡羊座・獅子座・射手座

四大元素「土」

四大元素の「土(地)」の特徴は、「安定、基盤、支え、実在、固い、思い」など。個体の象徴。絶対的な重さを持ち、着地、定着していくという特徴を持つ。基本の性質は「冷・乾」で、物質に「密・重・硬」といった二次性質を与える。物質を固く安定で持続させるものにし、外形を維持、保護する。この元素が優勢の物質は静止、また移動しても基に戻ろうとする性質がある。水の流れを止めて、流動性を失わせる。

【性質】冷+乾 客観的 着地↓ 
【心的機能】感覚
【価値観】現実=肉体
【エネルギー】パッシブ
【対応する色】緑・茶
【対応する季節】秋
【対応する惑星】土星・水星
【対応する12星座】山羊座・牡牛座・乙女座

四大元素「風」

四大元素のうち「風」の特徴は、「動き、軽い、速い、変容、思考」など。比較的軽い元素で揮発性の象徴。拡散していくという特徴を持つ。基本の性質は「熱・湿」で、物質に「多孔性、軽さ、希薄さ」といった二次性質を与え上昇できるようにする。水の上、火の下に位置する。風は土を活動させ、土に安定さられる。どこまでも上昇する火に対し空気は一定以上上昇することがなく、火の力を和らげる特性を持つ。

【性質】熱+湿 客観的 拡散←→
【心的機能】思考
【価値観】知性=知識
【エネルギー】アクティブ
【対応する色】黄色
【対応する季節】春
【対応する惑星】木星
【対応する星座】天秤座・水瓶座・双子座

四大元素「水」

四大元素のうち「水」の特徴は、「流動的、需要、創造、感覚、繋ぐ」など。水は流動性の象徴。比較的重い元素で、自然な状態では土を含んだり、空気によって含まれる。吸収という特徴を持つ。基本の性質は「冷・湿」。物質の形を扱いやすいものに変化させ、湿の性質によって柔らかく形を変えられるという二次性質を物質に与える。上昇拡大する火に対して、水は下降縮小していく対象的な元素であると同時に補助的な関係を持つ。

【性質】冷+湿 主観的 吸収→←
【心的機能】感情
【価値観】感情=情緒
【エネルギー】パッシブ
【対応する色】青
【対応する季節】冬
【対応する惑星】月・金星
【対応する星座】蟹座・蠍座・魚座