あなたは自分の星座に秘められたストーリーを知っていますか?
星座の起源はいまから約3500年ほど前のメソポタミア文明といわれています。なかでも我々になじみ深い「12星座」は、空想力豊かな古代ギリシャの人々によって、伝説の神々や英雄などに絡めれ語り継がれてきました。
今回はそんな12星座「おとめ座」とその星座神話を紹介していきます。
おとめ座は春の夜、南の空にみえる星座。α星は一等星スピカ、しし座のデネボラとうしかい座のアークトゥルスとで形成される「春の大三角形」で知られます。
もとは古代メソポタミア時代に生み出された畝と葉2つの星座で、「畝」は麦穂を「葉」にはナツメヤシの葉を持った女性が描かれていました。
2つの星座は次第に1人の女性となり、それぞれの手に麦穂と葉を持つ現在のおとめ座となりました。
おとめ座(8/23~9/22生まれの人)(【和名】乙女座/処女宮【ラテン名】Virgo)に描かれるのは背に翼、両手に麦穂と葉を持つ女神の姿。いくつかの神話があり、その正体ははっきりしていません。
もっとも有名なのは豊穣の女神デメテル、またはその娘であるペルセポネという説です。また一説には正義の女神アストレアであるといわれることもあります。
豊穣の女神デメテルはゼウスとの間に生まれた美しい娘ペルセポネを大変可愛がっていました。しかしある日、野で花を摘んでいたペルセポネは冥界の王ハデスに見初められ、冥界へと連れ去られてしまいます。
これを悲しんだデメテルは洞窟にこもって大地に実りをもたらすのをやめてしまいます。そこでゼウスはハデスにペルセポネを返すよう伝え、ハデスはしぶしぶペルセポネを天界に返しました。
こうして天界に戻ったペルセポネでしたが、ハデスから手渡されたザクロの実を口にしていたことが判明します。1年のうち4ヶ月、冥界に戻らなければならなくなりました。
神々の間には「冥界の食べ物を食べた者は冥界で暮らす」という取り決めがあったのです。デメテルはこの娘のいない4ヶ月の間は引きこもり、地上に作物を実らせるのをやめました。(これによって「冬」が生まれ、一年中春の陽気だった世界に四季ができたといわれます。)
「おとめ座」はこの娘を心配して冥界を見守っているデメテルの姿、もしくはペルセポネ本人と言われています。
いかがでしたか?
壮大な物語からユニークな物語まで、ギリシャ神話の神々や英雄たちのさまざなストーリーが込められた12星座。あなたの星座に秘められた神話を知ればより愛着が湧いてきそうですね。