5月の第2日曜日は、母親に日頃の感謝を伝え、労る「母の日」。日本ではこの日に赤いカーネーションや、プレゼントを贈る習慣が定着していますが、そもそも母の日を祝う習慣がどのように誕生したのかはご存知でしょうか?
今回は母の日のはじまりからカーネーションを贈る意味、色別の花言葉までついて詳しく調べてみました!
母の日の起源は諸説ありますが、ような母の日が誕生したのは、約100年前(20世紀初め)ごろのアメリカ。ウエストバージニア州で、アンナ・ジャービスという女性が亡き母を追悼する式、母親が好きだった白いカーネーションを捧げたのが始まりといわれています。
アンナはこの追悼式の後、自分を女手ひとつで育て上げてくれた偉大な母親を敬う気持ちを忘れないため「母親のための祝日を設ける運動」を始めました。この運動がキリスト教徒を中心としてやがてアメリカ全土に広まりると、1914年には正式に5月の第2日曜日が「母の日」として国民の祝日に定められました。
日本にアンナの運動が伝わったのは大正時代。キリスト教会や日曜学校で母の日の礼拝が行われ、キリスト教関係者を中心に母の日の普及活動がはじまりました。
それから昭和初期~戦後までは、当時の皇后陛下の誕生日3月6日を母の日とする流れがありましたが定着せず、戦後1949年にアメリカと同じく5月の第2日曜日が母の日と定められると市民にも次第に浸透していきました。
アンナの行動によって白いカーネーションが母の日のシンボルと認識されるようになってから、母の日の礼拝では母親が故人であれば白いカーネーションを、健在であれば赤いカーネーションを贈る流れが生まれました。
しかしそうした色の違いによって起こる差別を考慮し、徐々に赤いカーネーションが一般化し、日本でも母の日に贈るカーネーションといえば赤というイメージが定着しました。2018年の現在では、品種改良などにより、赤に限らずさまざまな色のカーネーションを贈る人も増えてきました。
カーネーション共通の花言葉は、「女性の愛・感動・純粋な愛情」ですが、じつはカーネーションのなかにも色によって母の日の主旨に合うものとそうでないものがあります。
【赤】「母への愛」「愛を信じる」「熱烈な愛」
母の日の定番ともいえる赤いカーネーション。ただし色の濃すぎる赤は「欲望」や「心の悲しみ」といったネガティブな意味になってしまうので注意です。
【ピンク】「美しい仕草」「感謝」「上品」「気品」…キリスト教では聖母マリアが涙した際に生えた花とされ、母性を象徴します。西洋では「母の不滅の愛」という花言葉もあるのだとか。
【紫】「誇り」「気品」…大人っぽく優雅で高貴なイメージを持たせてくれます。落ち着いたクールなイメージのお母さんにおすすめの色ですね。
【青】「永遠の幸福」…青いカーネーションは人工的にスプレーで青くしたものと、サントリーとオーストリアとオーストラリアの植物工学企業の共同開発した「ムーンダスト」(色は紫より)にわかれます。天然で青いカーネーションを作るのは非常に難しいためこの花言葉が生まれたのだそう。
【黄色】「軽蔑」「侮蔑」…明るい印象とは相反して、ネガティブな花言葉を持つため母の日には不向きな色となります。たとえ母親が好きな色だったとしても贈るのは避けたほうが良さそうですね。
【白】「母への愛(故人へ)」「亡き母を偲ぶ」…かつては故人に白いカーネションを贈っていました。西洋では「私の愛は生きています」という意味になります。
【ふちや、色の混ざったもの】「愛の拒絶」…縁取りのあるカーネーションや他の色が混ざったカーネーションはあまりいい意味を持ちません。とはいえ、花言葉は国や地域、時代によってかわるものなので日本の花屋さんではあまり気にされていないよう。レインボーカラーのものなど見た目の美しさやインパクトを重要視したものも多くみられます。
いかがでしたか?
今週末に迫った母の日。由来やそれぞれの花言葉を知って改めて、母の日の過ごし方やカーネーションを選ぶ際の参考にしてみてくださいね。