「流れ星に願い事をすると叶う」おまじないの秘密☆

晴れた夜空をながめていると、長い尾を引いて落ちていく一筋の光・流れ星。
あなたは小さいころ流れ星をみつけて、「流れ星が消えるまでに願い事を3回となえると叶う」というおまじないを試したことはありませんか?

今回はそんな流れ星に関する言い伝えやおまじないの由来について調べてみました!

平安時代と流れ星

日本と流れ星の関わり合いは以外にも古く、平安中期の女流作家・清少納言の随筆『枕草子(996-1008)』のなかには、以下のような文面があります。

「星はすばる。ひこぼし。ゆふづづ。よばひぼしすこしをかし。尾だになからましかば、まいて。」

この「よばひぼし」というのは流れ星のことで、現代語に訳すと「星といえば、すばる(おうし座のプレアデス星団)。彦星(アルタイル)や宵の明星(金星)もいいわ。それから流れ星もそれなりに趣きがあって美しいわね。でも尾がなければもっといいのに」という意になります。

この当時、よばひ・ふとは「何度も呼び続ける、(男が女に)言い寄る/求婚する」という意味だったり、平安の愛の風習であった「夜這い」の意味を持っており、流れ星(よばひぼし)は恋しい恋しいと思い続けた結果、魂だけが抜け出して、好きな人のもとへ会いに行く男性の姿に例えられていたそうです。

また、この時代の流れ星にはたくさんの和名があり、昔の人が星に親しんでいたことがわかります。なかには「星の嫁入り(ほかの星のところへお嫁に行く星)」なんてロマンチックな呼び名もあるんですよ。

縁起の悪いとされていたことも!外国と流れ星

日本では平安時代から親しまれ、現在でも願いが叶うとされている流れ星ですが、中国やヨーロッパでは流れ星を霊魂とみなし、ときには「人の死」などの凶兆に例えられたこともありました。

例えば中国の有名な歴史書『三国志(280年以降)』を元にした小説『三国志演義(1522年)』では、大きな赤い流れ星が3度流れるのをみた司馬仲達が、敵対していた国の軍師・諸葛孔明の死を確信する場面があります。

またアンデルセン童話の『マッチ売りの少女(1848年)』のラストでは、祖母から「流れ星が落ちるときは誰かの魂が神さまの元へ引き上げられる」と教えられた少女が、自分が死んだことに気付かず、流れ星を見て「今夜誰かが死んだのね」とつぶやきます。

神秘的な現象から世界各国に伝説や逸話が存在している流れ星ですが、その価値観は、国や時代の変化によって大きく変化してきたようですね。

流れ星のおまじない

日本国内において最も有名な「流れ星が流れる間に願い事を3回唱えると、その願いが叶う」という流れ星のおまじない。

由来には諸説ありますが、キリスト教の「神さまが地上の様子を見るために天界の扉を開けると、流れ星が落ちる」という考えがもとになっているのではないかとされています。

天界の扉が開いている間に願い事をすれば、その願いが直接神さまに届いて、叶えてもらえるという言い伝えから、これが転じて現在のような流れ星のおまじないに変化していったようですね。

日本で広まっている「3回」というのは日本特有のようです。

では、そもそもどうして流れ星に3回願いをかけるとなぜ叶うと信じられるようになったのでしょうか?

流れ星で願いが叶うといわれる理由
成功させること自体が難しいから

実際のところ、流れ星が流れるスピードは1秒ほどとかなり短く、運良くみれたとしてもとっさに願いを考えていると間に合わない、なんてことも多々あります。

1回でも願いを言えたらいいぐらいのスピードですから、これを3回も繰り返すというのは正直、至難の業です。

ですので、本当に星が落ちきる前に言い切るなんて「奇跡」のようなことが出来れば、どんな願いも叶うのではないかと信じられているみたいですね!

心からの願いだから

流れ星にかけた願いが叶う理由ふたつめ。それは、突然の流れ星でもとっさに思い浮かぶほどの強い願いであるからとされています。

「引き寄せの法則」や「言葉に出すと現実になる」というような現象にも通じるところがありますが、人間には心のなかで思っていることを実現させる力があります。

理論は簡単で、強く願うことで潜在意識と結びついて、意識が変わります。意識が変わることで行動が変わります。そして行動が変わることで未来が変わります。

そしてこのようにたったひとつの願いを大切に思うことで、流れ星も共鳴して神秘のパワーを貸してくれるかも、と信じられているのです。

幸せになれる流れ星への願い方

言葉に出すと長くて物理的に間に合わない願いも多いでしょう。
そんなときは、心のなかで願ってみると、高確率で願うことができます。

実際に声に出すのではなく、願いをイメージしてその想いを3回流れ星に向かって送ります。

たとえば願いが「好きな人とお付き合いできますように」なんて願いなら、あなたが彼とお付き合いしているイメージを星に送信するような感じです。そして最後に「願いが叶いますように」と強く祈りましょう。

おまじないを行う際はあわてないよう、事前に流れ星がふる日と時間帯、方角や天気などを調べておきましょうね!

おわりに

流星群は1年に何度か訪れ、今年の秋冬も、しし座流星群やふたご座流星群などをみれる機会が残っています。
みなさんもぜひ流星群の情報をチェックして、流れ星のおまじないのタイミングを探してみてください☆