タロットカードの歴史と種類

最古のタロットカード

タロットカードは、もともと占い用ではなくヨーロッパのカードゲームに使われていました。

その起源については諸説ありますが、いずれも学問的な根拠はなく、記録上では1392年の「シャルル6世のタロット」(現存せず)が最古といわれています。

また、現存するものだと15世紀半ばに北イタリアで製作された「ヴィスコンティ・スフォルツァ版」または「エステ家のタロット」が最古という説が有力です。

当初のタロットは貴族や富豪のために画家が手描きで制作していましたが、16世紀頃からは木版画の量産品が出回るようになり、徐々に庶民へと浸透していきました。

このころにはフランスやドイツなどの近隣諸国にも、主にゲームやギャンブルのためのツールとして広まっていたそうです。

「マルセイユ版」16世紀後半~18世紀前半

16世紀末頃、タロットがフランスへと渡ると、リヨンやルーアンを中心として製造が開始され、そのなかで「ジャン・ノブレ版」と呼ばれるタロットが誕生しました。
このデッキは現在タロット占いで主流となっている「マルセイユ版」の原型となっているもので、誕生以降タロットカードのデザインとして一般化すると、18世紀にかけて隆盛を誇りました。

「マルセイユ版」という名前で呼ばれるようになったのは20世紀になってからで、復刻版を生産する際、18世紀にこの系統のカードの生産を行うメーカーがマルセイユにあったことにちなんでいるだとか。

現在では16世紀から18世紀頃のヨーロッパで、大量生産されていたカードを総称してマルセイユ版タロットと呼んでいます。

「エッティラ版」17世紀後半~19世紀

タロットが占いに使用されるようになったのは17世紀後半。
フランスの占い師エッティラの出現によりタロットが神秘的なものとして捉えられるようになったことがきっかけです。

当時フランスでは16世紀に誕生したマルセイユタロットが隆盛を誇っていましたが、エッティラによって新解釈の「エッティラ版タロット」が考案されると、このタロットはそれまでのマルセイユ版を隅に追いやり、19世紀始めまでフランスの占い師が使用するタロットの主流となりました。

またエッティラは同時期に、『タロットと呼ばれるカードのパックで楽しむ方法』と題されたタロット占い関する本を出版しており、これによって逆位置の解釈法や、スートと四大元素の対応、12星座との結びつきといった、タロットと神秘的主義を絡めた新解釈が広まっていきました。

世間に本格的にタロット占いが広まり、タロット占いの記録が文献に現れるのもこの出版以降となります。

「ウェイト版」19世紀前半~現在

19世紀前半には、イギリスの近代西洋儀式魔術の秘密結社「黄金の夜明け団」に所属していたアーサー・エドワード・ウェイトが「ウェイト版タロット」(ライダー社から出版したことからライダー版とも)を考案。

このデッキはそれまで単調な数札であった小アルカナにも絵柄を与え、78枚全てのカードが絵札という親しみやすさから多くのタロット愛好家に受け入れられるようになりました。

18世紀~19世紀はこのように占い師や魔術師、学者などによって様々な解釈のタロットカードが生み出された時代でした。

黄金の夜明け団の系統としては1969年にカード化されたアレイスター・クロウリーの遺作「トート・タロット」も名作とされていますね。

また、1970年代~80年代にかけては第一次スピリチャルブームが到来。

タロットカードやタロット占いはその波にのって、ヨーロッパだけでなく日本や世界各国へと浸透していくことになりました。

おわりに

いかがでしたか?
以外にも、占いとしてのタロットの歴史は浅いのです。

現在占いで使用されているタロットは「マルセイユ版」か「ウェイト版」が主流ですが、時代に合わせて絵柄など様々なアレンジが加えられたものが数多く普及しています。

興味が湧いた方はぜひ一度自分のお気に入りのタロットデッキを探してみてくださいね。